2009年4月29日水曜日

支援の壁

やはり今回の学校でもこの壁にぶち当たってしまいました。

私達支援員は、対象生徒が学校で落ち着いて皆と一緒に
充実した学校生活が送れるように支援する、
つまりその子側に立った人です。

支援要請をするに至った経緯もそれぞれでしょうが、
共通しているのは、周囲の先生方も生徒達もその子に
対して、かなり拒絶的な気持ちを持っている
ということです。

本人に自己肯定感をもたせて生きる力を、とか
少しづずつ対人関係力をつけさせよう、など
支援員として一生懸命に試行錯誤していますが、
周囲に受け入れる気持ちがない場合、疑問が湧いてきます。
このまま周りに溶け込めるように積極的に支援することが
果たしてプラスになるだろうか?と・・・
一方だけ頑張っても、相手側に一緒にやっていこうという
気持ちがないと、本人も頑張っても結果が得られず
絶望することになり、却って難しくなります。

本人への支援と同時に、今まで被害にあってきた人達の
ささくれ立った気持ちが和らいでいかないと支援は
成立しない、と難しさを改めて思い知りました。
これは生徒達だけでなく、先生方も同様です。
いや、先生方の方が根が深いと言っても過言では
ないかもしれません。
これは時間が解決してくるのを待つしかないのかも
しれません。

「急いては事をし損じる」と肝に銘じます。

過去に受けた仕打ちの恨み辛みは思っている以上に
根強く、過去の事は水に流して仲間に入れてやってくれ、
というのは急にはできそうにもありません。
そう考えると、やはりまずは学力の支援から入る、
というのが一番スムーズなんじゃないかなと思う今日この頃です。

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2009年4月28日火曜日

特別支援学校生が急増?

先生が明日からできることで書かれている4/26の記事を読んで、
もやもやしていたことがハッキリしました。
朝日新聞の記事に『特別支援学校生が急増 教員・教室の不足深刻
という記事が載ったそうです。
Web版は紙面よりも内容が省略されているようですが概略はわかります。

私は自分の就職を考えた時に特別支援教育の世界で働けないかと考え、
近隣地域の特別支援学校のことを調べていました。
昔からあった支援学校はもうパンク寸前で、隣の地域になんとしても
もうひとつ新設を!という活動を数年前にされているのを見かけました。
現在はどうなっているのかと新設校の方をみると、数年で既に
いっぱいいっぱいな様子でした。
作っても作っても受け入れ側が追い付かない状況が見て取れました。

前任校でも見て感じましたが、一旦学校の普通クラスから
外れると残された道は非常に限られてしまうように感じます。
学校不適応や行動障害など教室で静かに授業が受けられない場合は
元々持っている能力が高くても、指の隙間から砂がこぼれ落ちるように
学校のシステムから外れてしまいます。
知的障害がそれほど重くは感じられなくても学年相応の勉強が
習得できないまま年齢を重ねると、テストなどでも
知的障害と同じくらいになり、いざ進路となった時に一般校を
受験できるような学習はしておらず、支援学校しか選択肢がない、
ということになっているように見える部分もあります。

学校には別室登校もあるし、相談室も設置され、
スクールカウンセラーもいますが、そこに行けない子どもが
結構多いのではないかと思ったりもします。
問題児は「自分から相談に行く」というような問題解決手段を
持っていないと思います。
私は相談室やカウンセラーのしていることはわかりませんが、
前任校でも現在も支援要請の対象生徒は
相談室やカウンセラーのお世話にはなっていません。

ちょっと別な話ですが、最近地区の高校野球の試合
があったのですが、4試合全てがコールドゲームだった
というニュースを見て思いました。
最近、色々な技術や知識やノウハウが広く浸透してきて
ものすごくいろんな事のレベルが上がってきて、
ちょっとぬるくやっているところとの2極化が進んでいる
のではないか、ということです。
学校でも同様で、できる子とできない子の差が明確で
できない子の方に入ってしまうと、抜け出すのが
難しそうに思えます。

現状を見ていると、支援学級に入ることを親が納得しない
というのも少し理解できます。


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2009年4月26日日曜日

情緒学級と知的学級

この分け方がよくわかりません。

理屈的にはわからなくもないんですが、
実際には、情緒障害もあり知的にも偏りや遅れがある子どもや
知的障害もあるけれど、かなり強いこだわりもある子どもも
おり、鶏と卵のような部分もあるのではないかと
思ったりもします。

つまるところ、情緒学級とは何ぞやということです。
何をするところなのでしょうか・・・
普通クラスの学力との開きは小学校の時とは違って
中学校では加速度的に開いて行くように思います。
中学校の2年3年ともなれば、その開きは歴然としてしまい、
情緒学級で情緒だけの問題としては扱えないのではないか?
時間とともに知的学級に近づいて行くのではないか?
と現在感じています。

知的学級よりも情緒学級の方が学習段階は進んでいるものと
思っていたら、「情緒学級在籍の子どもが普通クラスで
ついていけない授業を知的学級で受ける」という状況に遭遇し
じゃあ情緒学級の授業って何なんだろうと疑問に思ったわけです。

ケースバイケースでその子に合った道を選ぶ、ということ
なのだと思いますが、混乱します。
一番混乱しているのは子ども本人だと思いますが、なんとか
持っている力を伸ばす手助けをしたいと切に思います。


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新しい中学校へ

新しい中学校へ変わるのは大変です。

前任校でようやく学校の配置やカリキュラムが理解でき、
先生方の名前と顔と性格もわかってきて、相談や
話もできるようになってきたところだったので残念です。

同じ市内とはいえ、やはり学校が変わると雰囲気が全然
違います。不思議なことに生徒たちだけでなく先生方の
雰囲気も違います。

今回の学校は支援要請が複数人通っており、支援員が2人です。
支援員としての話ができる相手がいるので気持ち的に大分楽です。

厳密に調べた数字を持っているわけではありませんが、
このあたり一帯では、中学校への支援員の配置はまだ
少数であるようで、新しい学校でも支援員は初めてだそうです。
どういう風に動いたらいいのかお互い手探りです。

特に頭を悩ませているのは、普通クラスに在籍していて
問題を抱えている生徒について、どう支援するのかについてです。

問題を抱えている生徒の場合、大抵その問題は一つだけではなく
あっちにもこっちにも問題があり、どこから手をつけたらいいのやら
途方に暮れてしまいます。

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