2009年2月20日金曜日

マイナスの言葉対策は?

今一番頭を悩ませているのは暴言、攻撃的な言葉、侮辱的な発言
といったマイナスな発言にどう対応するかということです。

ネットでも「発せられる言葉そのものよりもその背景を
重要視せよ」といったことが書かれていますが、実際の場面では
ピッタリと当てはまって解決するというわけにはいきません。

ある女の子の場合の暴言は自分を防御する目的で使われることが多く、
原因があるので、なぜそういう状態なのかを理解することも
可能なので対策が取りやすいのですが、ある男の子の場合
原因もなく日常会話の中に自然に?普通に?ちくちくと厭味や暴言が
さり気なく使われていて、いちいち指摘もできないほど彼の中に
溶け込んでしまっています。
目立った反社会的な問題や校則違反を起こさないこともあって、
あまり取り上げられません。

あまりに頻繁なので私自身も無意識に無視してしまうのと同時に
その子から自然に離れてしまうことが悩みの種です。
教科担任と違って一日の中で継続して近くにいると本当に
辟易してしまいます。
いかに大人と言えど、マイナスな言葉にさらされていると
精神衛生上いいはずもなく、ストレスが溜まります。
担任が注意すると担任の前では1日ほどは大人しくしていますが
継続はしません。

自分に関心を向けさせるための彼なりの行動なのだと思いますが
目を向けようにも、目を向けた人に攻撃し始めるのでやっかいです。
女の子よりも男の子の方が起こす問題が大きいだけに、彼の将来が
心配です。

彼自体支援要請の対象にはなっていないのですが、かなり
根が深く本当は彼こそ個別の支援が必要なのではないかと感じます。

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来期の異動

来期から市内の別の中学校に異動することが決まり、
現在の中学校から出ていた一人の支援員要請は採択されない
こととなりました。

私としては来期もこの状態のまま続けるのは非常に厳しいと
感じていたためホッしたのが正直なところです。
いざそう決まると気持もだいぶ楽になり、上手くいかないことが
あっても天国と地獄のような気分の変動はなくなりました。

先日担任が出張で別の先生がホームルームに来てくれた時に
話の最後に私にも「○○先生からは何かありますか?」と
振ってくださいました。
今までは一度もそういう場面はなかったので驚きましたが嬉しくもあり、
こういう風な立場に置いてくれるならもう少し私もやりやすいのになぁと
恨み節がむくむくと心に湧いてきました。

私の担当の生徒は(私のおかげではありませんが)最近落ち着いており
残りの日々はそれほど荒れることもなく済みそうだという確信もあります。
若干消化試合的な感もありますが、少しでもできることを最後まで
諦めずに働きかけていこうと思います。

中学校の支援員というのは非常に難しいなぁとつくづく感じています。
中学校という自我が芽生えがじめる場所で一体何を支援するのか、
次の勤務地へ行く前に自分なりにまとめてみたいと思っています。

小学校では通常クラスでは対応できない子全てが入ってくるわけですが
中学校になる段階で養護学校へ入学する子どももおり、通常学校の支援級へ
入ってくるのは養護学校との境目に位置する生徒たちということになります。
他の学校の状況はよくわかりませんが、いくつかの学校を見た印象では
学力云々以前に「指示が通らない」「暴れる」など発達障害からくる
二次障害?とみられる状態に陥っていて、「学校での集団生活自体が困難」
な状態に近い子どもが結構いると思います。

そこで、さぁ生活を落ち着かせましょうという支援をしようとしても
中学生ともなると(それも2~3年になると)素直に言うことなど聞かない
ことも多く、重度のの知的障害でない限り支援にも限界があると思います。
従来は「和み系の子ども」が支援級の対象であったのに対して、
現在は別な意味で支援が必要であるようです。

短期間ですが支援に入って感じるのは、こういった行動障害傾向の
子どもへの支援は、全職員共通の認識や学校全体での意識改革が
最も重要なのではないかということです。
大げさなようですが、中学校に支援員が入る場合にはそれなりに
先生方への啓発も必要なように思いました。
(2~3年生の場合、既に学校生活の中で学習してしまって
定着している悪習慣もあると感じます)

現在の学校では、学校全体での取り組みと考えてくださっている
先生方も多く、大変協力的で私の活動にもねぎらいの言葉をかけてくれたり
手を貸してくれたり(私が頼りないからかもしれませんが)と
大いに助けられています。
というよりも、先生方の協力なしに支援員は存在しえません。


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2009年2月14日土曜日

NHKの不登校の番組

たまたまNHKで不登校について考える番組をやっていたので
興味を持ち何となく見ていました。
その通りなんだろうなぁと思いながら何か腑に落ちないまま
終わってしまいました。
もちろん深く掘り下げることが目的ではなく現実を知るという
入門編だったのだろうと思いますが、腑に落ちない理由がわかりました。

紹介されていたのは個人の気持ちのつまずきにある場合と、
あと一番大きい要因が母親の過干渉という取り上げ方をされていたからです。
不登校から子どもを学校に復帰させるのは母親を変えることが
一番の近道であることはその通りかもしれません。
ただ、不登校の原因が母親である、というのはちょっと違うんじゃないかと
ひっかかります。
逆算して問題を解決するには母親との関わり方で良い方向を向く、
ということはあると思いますが、それが母親の関わり方が悪かったのか
と言われると、違和感を感じます。

なぜ家庭内のことなのに父親との関わりが全く出てこないのか?
家庭内で母親の力が大きすぎるということはイコール家庭内で父親が
存在感がない、自分の土俵として主体的にかかわっていないということ。
父親はなぜ問題にならないのか、母親の関わり方のみを取り上げるのは
車の両輪のうち一方だけを取り上げているように思えてなりません。

今全国で不登校の小中学生は13万人いるとのことですが、
全て母親が悪いと言われているようで、しこりの残る番組でした。

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全体的に形が整った感じ

私が支援員として入ってから実質二か月ほど過ぎ、
私自身も子どもたちも慣れてきたせいか、形が整ってきました。

やむを得ない事情もあるので、遅刻は多いものの欠席も減り、
おおよそ1時間目には登校でき、先生方の指示も割とよく通り、
親学級での授業も参加できることが多くなりました。
言葉使いも問題視するレベルではなく、何より学習への取り組む
姿勢が前向きで、私としては内心万々歳です。
現在もちょっとした服装の違反や持ち物の違反もあったり、
先生方から見たらまだまだ満足は行かない点も多々あると思いますが、
私としては、その子の気持ちが安定していて、話ができる関係が
保たれていることが一番のように思います。

担任との関係も私が期待するような方向へは向きそうにもありませんが
それなりに確立されつつあります。
もう少し一緒に関わっていくという態度が欲しいなぁと思いますが、
このスタンスは変わりそうにもないので、ある意味自分の考えで
自分の城を築かなければいけないんだろうと思います。

私の今月の給料は税引き後4万円ほどです。
私自身は全く自信も実力もなく、何もできない無力感で一杯になることも多々
ありますが、私に対する対価と現状を鑑みて費用対効果で考えれば、
私の働きは十分だろうと思えないこともありません。

今度の4月から入る予定の学校での状況を聞いてみると、
支援員要請の対象生徒の人数が複数人とのことです。
内容を聞いて感じるのは、現在の学校と同様先生方が非常に困っていること。
先生方でも対応に苦慮してどうにもこうにも・・・という状況が見て取れます。
プロの先生方でも苦慮している状況に素人が入っても無理じゃないか、と
またまた思っております。

現状「中学校で支援員の要請がある状況」というのは、身体的な補助の
ケースを除けば、ほぼ「大変で手に負えない生徒及び保護者」
がかなりの割合を占めるのではないかと想像します。
また、先生方のプライドもあり、まだ事態がそれほど悪くない時期に
ヘルプが出せない風土もありそうで、非常に困難な状態になってから
支援員が入ることになることも少なくないのではないかとも思います。
また要請数は多く出ているようですが、実際に配置されるのはごく
一部で倍率もかなり高く、本来ここで人手があれば、という状況では
落選となってしまっているようです。

少子化少子化と言われているのに、特別支援の必要性だけは高まり
地元の特別支援学校もどこもかしこも定員以上にぎゅうぎゅうです。
色んな面で根本的な見直しが必要なのだろうと察せられます。
まだ数カ月しかたっていませんが、現場で汗水たらして奔走している
先生方の大変さが少しばかり垣間見えました。

来年度も支援員としては厳しい環境を覚悟しておいた方がよさそうです。

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2009年2月5日木曜日

気付いてよかった

昨日気付いて本当に良かったです。
目の前にある一番肝心なものが目に入っていませんでした。

そう思ってみると、それ以外の何物でもなく、
どんなにか毎日ストレスなんだろうと思えるようになりました。

子どもたちにもたぶんこの空気感は伝わっていると思います。
非常に良い子です。
担任の顔色を私も子どもたちも伺いながら行動しています。

気付いてみると、色々なことが問題になってくるだろうなと
想像できるようになり、上層部の人と話をさせていただきました。
慎重に私の現状を話してみました。

私や担任では動かせないこともあるのですが、
取りあえず、担任が私の存在にストレスを感じているのではないか
ということは伝えられたと思います。
あと、来期も支援員の希望を出す際には現場の担任にも
必要かどうかの意向を確認した方がよいのでは?とも加えましたが
既に決まっているようで、私自身も頭が痛いところです。

私の居心地の悪さややり辛さも理解を示して下さり、それだけでも
私自身大分楽になりました。また時間をかけて色々な面から
ご自分の考えやねぎらいをいただき、大変励みになりました。
気付いたかいがあったというものです。
私が気付くことは最終的に、子どもたちにも担任にも周囲にも
良いことに繋がると思っています。

いろんな人に感謝です。

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今更気が付きました

前回のブログを書き終わってお風呂に入っていたら
突然気が付きました。

私は担任から受け入れられていない、ということ。
そう考えると色々なことの辻褄が合います。

そう思ってみれば、確かに自分が逆の立場でもきっと
同じように感じるのかもしれないとも思えます。

担任が去年入院したり、現在も通院していること。
私に子どもたちの詳細や対応の仕方をほとんど教えないこと。
目標もなく日々の出来事からのフィードバックもないこと。
かなりイライラしている様子が感じられる時があること。
トラブルを非常に上手く解決した後に急に私のやり方に対して
言い始めたこと。
周囲の先生も「私は大丈夫です」的な態度であること。

とてもいい人ですし、優しい口調で話してはくれますが、
基本的には拒絶の態度なんだと思うとしっくりきます。

そうだったのか・・・
そうだと決まったわけじゃないですが、そうかそうか・・・
クラス担任が支援員を入れることに対してどう思っているか、
これは非常に重要です。

教師としてのプライドがズタズタになり、本人の意向とは関係なく
学校側が支援員を依頼した場合、担任にはかなりの屈辱感と
ストレスがあるはずです。

そんな状況では、自分を保つことが難しく、イライラもすることでしょう。

う~ん・・・

2009年2月4日水曜日

一件落着

昨日の件は、紆余曲折があって帰りの時間には
ほぼ丸く収まる結果となりました。

まずは、朝から昨日不在だった担任からの話があり、
そこで怒ったチャコが学校を飛び出してしまいました。
ちょうど学校へ行く途中だった私とばったり遭遇し、
なんとか車に乗せ、話を聞くこと15分、彼女はようやく学校の
手前まで車に乗って戻ることを承諾しました。

その後の授業でも机に伏せるなど素直な態度では
ありませんでしたが、最終的には担任の話を全員が受け入れ
関係者に謝って明るく終わりました。

子どもたちが昨日の一件を反省し、もうしないと言い
素直に謝る言葉が出てきてすごくいい結果だったと思います。

ただ私には釈然としないものが残る一件でもありました。

一点目は全てが取りあえず終結した後、担任と話をしてたら、
「いいことだけを言っていたらダメ」「悪いことには毅然と」等
私がしていることへの批判とも受け取れる言葉が次々に
出てきて、今日上手くいったことの引き換えに私への不満を
ぶつけられた、という印象がありました。

二点目はクラス全体が弱いものへ吐き出すという体制があり、
先生もそれに近いことをしていることを自覚しておらず、
今回もそうですが、この件でクラスが一致団結するような
スケープゴートの役割を負わされてしまいそうな空気もある、
と感じたことです。

三点目は子どもの問題行動を強化している因子をむしろ
担任は子どもたちへの取引材料にしている面もあるということです。
そしてその解決に持って行く場面に私は入れてもらえません。

もちろん担任は人間的にも素晴らしい人なので担任の意向に
従って動いていくつもりですが、当初から指示も話し合いもなく、
私自身も困ってしまっています。
突如自分では制御できなくなった子どもに支援員などという素人を
つけられて、何ができるというのかという気持ちもあったでしょうし、
自分には何もできないという打ちひしがれた気持ちもあったのかもしれません。

もともと担任は支援員など必要としていなかったのかもしれませんし
支援員と一緒に情報を共有して行こうとは思っていなかったのかもしれません。

一日数時間しか滞在せず、何の決定権も持たない立場で
自分の居場所を確保するのは結構難しいです。
力不足といえばその一言に尽きるのでしょうが、
なんだかちょっと援軍が欲しくなった一日でした。

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2009年2月3日火曜日

天国と地獄

上手く一日が過ぎて平和に終わった日と
荒れて収集がつかなくなって終わった日は
まるで天国と地獄のような差があります。

そうです、今日は収集がつかなくなって終わった日でした。
ちょうど担任が不在の時間帯だったこともあって、
どっと疲れと落ち込みを抱え込んで帰宅しました。

担任の先生は相手が誰であろうと、ダメな時はダメだと言ってくれて
いるのですが、本当にあと少しで終わりだっただけに落胆です。
それもちょっとしたことがきっかけでした。

今日一日を振り返ってみると、まず1時間目にジョンがストレスを
溜めたらしく、2時間目までプリントを破ったり投げたりしていました。
その後は平和に過ごしていたのに、6時間目から急激に緊張感が漂い、
掃除の時間に膨張し、帰りのホームルームに破綻してしまいました。

彼らに共通しているのは一度気持ちが激高してくると
納めるのが非常に困難だということです。
一旦納まったかに見えても、すぐに罵声が出てきて
先生方に対しては、あっという間に戦闘態勢です。
互いが互いを刺激し合ってしまい、エスカレートしてしまいました。
本当に滅茶苦茶になってしまいました。

破綻したのはいつもは冷静だったチャコが暴走してしまったからです。
ほとんど関係なかったシェリーまでが暴走モードにスイッチが入って
しまい、さらに朝からイライラを持ち続けていたジョンが
加担し、ついに収集困難になってしまいました。
本当にスイッチという言葉がぴったりです。

本当にささいなことから大荒れとなってしまい、地獄の一日と
なってしまいました。

相手が私だったことも一因としてあるでしょう。
特にジョンにとって新しい相手はどこまで許容するか、思いきり試し
上手くごまかして自分に都合のいい方向に使ってやろうという
思惑もみえみえです。
ですから一度は通らないといけない道ではあったのかと思います。
この経験から、次回からも引かない一線は守らなければならないと
思った次第ですが、頑固に押し付けるだけでは暴走のスイッチを
入れるだけなので、そういった緊張するような場面に持ち込まない工夫も
必要だと思いました。

環境からの原因もあったと思います。
自分たち以外のことについてはコントロールもできないので
何とも言いようがありませんが、彼らは周囲からの刺激に対して
非常に容易に過剰反応します。
シェリーは今回これほど暴走するだけの理由がありませんでした。

あと、彼らにはある種のストレスに対して耐性がない、
と思われるくらい自分を抑えられない時があります。

私としては担任や関係者と一度、ちゃんとして打ち合わせをして
話し合いたいと思っていますが、叶いそうにありません。
先生方もこれまで散々頑張ってやってきているので、今更一人
人が付いたからと言って期待しているものもないのかもしれません。

1人では何もできそうにありません。
専門家のスーパーバイズが欲しいです。
状況や対応を束ねて一本化してくれる人が欲しいです。

でも、そういう気持ちを持ち続けながらも、子どもたちに正面から
向き合って明日も本気でぶつかっていきたいと思っています。

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2009年2月2日月曜日

関係が落ち着いてきました

問題だった子どもとの関係が改善してきました。
付かず離れずのちょうど良い距離になってきました。
時間をかけてもう少し近い所に行きたいと思います。

私の話を聞く耳を持ってきているし、
学校でなるべく問題を起こさないように努力もしています。

彼らは人との関係の作り方というものを間違って
学習してしまっていると感じます。

最も身近な親しみを持つべき人たちとの関係を築けません。
現状、良識を持った大人たちが相手なので、大人の方が
完全に子どもたちに合わせる形です。
言葉も態度も大変に問題ありですが、大人の側が吸収して
やり過ごす場面も多々あります。
本当は親しく付き合うべき人たちとの関係を破壊するような
言動が身についています。
同級生とは普通の関係は難しいだろうと思います。

眼には見えない「自己評価を上げる」こと、大事にしたいと思います。

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面白かった本

「わかっているのにできない」脳〈1〉エイメン博士が教えてくれるADDの脳の仕組み


「わかっているのにできない」脳〈1〉エイメン博士が教えてくれるADDの脳の仕組み

著者:ダニエル・G. エイメン
出版社:花風社
出版日:2001-09



「わかっているのにできない」脳〈2〉エイメン博士が教えてくれるタイプ別ADD対処法


「わかっているのにできない」脳〈2〉エイメン博士が教えてくれるタイプ別ADD対処法

著者:ダニエル・G. エイメン
出版社:花風社
出版日:2001-09



発達障害の子どもたち (講談社現代新書)


発達障害の子どもたち (講談社現代新書)

著者:杉山 登志郎
出版社:講談社
出版日:2007-12-19



子ども虐待という第四の発達障害 (学研のヒューマンケアブックス)


子ども虐待という第四の発達障害 (学研のヒューマンケアブックス)

著者:杉山 登志郎
出版社:学習研究社
出版日:2007-04



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