2008年12月27日土曜日

上手くいったことと失敗したこと

仕事を初めてまだ数日、右往左往の日々ですが、
上手くいったことと失敗したことの両方がありました。

上手くいったこと。
その日、クラスの一人ジェシカ(仮名)が3時間目になっても
学校に来ていませんでした。
机の上が空いていた事もあり、隣の席のダン(仮名)が
ジェシカの机の上に自分のノートとペンケースを置いていたら
ちょうどジェシカが教室に入ってきました。
しばらく見ていても、ダンは自分のノートとペンケースを
片付ける様子もないので、片付けるよう頼んでみました。
ダンは私の言ったことは無視していました。
私がノートとペンケースを持つと「触るな」などと怒りながら
それらを自分の机に移動させ始めました。
その時に「ノートとペンケースを移動させてくれてありがとう」と
声をかけたら、とたんに悪態は消え無言になりました。

失敗したこと。
全校集会で、うちのクラスの生徒たちはそれぞれ自分の
親学級の方に参加していました。
その後の予定が全然わからなかったので、ちょうどそこにいた
ダンに「これから何があるの?」と気軽に聞いてしまったら
「うっせーよ」とか何とか悪態をつかれてそっぽを向かれました。
あぁ、そうかクラスの外では支援級であることはご法度なのか。
気が付かなかった。

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2008年12月23日火曜日

伝えたい言葉

子ども達に伝えたい言葉。
公共広告機構で流れているCM。

くじけそうなのは、あなたが進んでいる証。

しかられたのは、あなたが愛されている証。

つらいのは、あなたがあきらめていない証。

「生きている」という証を、感じてほしい。


子どもは大人の都合や気分で叱られていることも結構多いと
思っているので私の担当している生徒には2行目はいらない。
うざい、疲れた、しんどいと感じ表現しているってことは
まだあきらめていない証拠でもあるのだ。
子どもたちがあきらめていないのだから大人が
子どもの成長をあきらめるわけにはいかない。

希望はあるのだろうかと途方に暮れてしまいそうになるけれど
あの子達は決してあきらめてないんだ、と確信した。

私も頑張ろう。
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2008年12月22日月曜日

苦手な全校集会

全校集会がありました。
ナンシー(仮名)は登校二日目にして最も苦手な全校集会。
前日から「私は出ない」と言い続けていました。
もう一人なかなか参加できない子がいてその子と二人で
体育館まで行くのに一苦労、入口で一苦労して何とか
自分の親学級の一番後ろに座りました。
(おぉっスゴイ!)
しかもそれから最後までじっと座って静かに参加できました。
(私的には花丸!)

でも先生方は参加できたことにはあまり反応せず。
担任の先生も無言・・・
できて当たり前のことは褒めてもらえない様子で、
私だけが「すごく頑張ったね」的な感じでした。

その後頑張りの糸が切れて、教室から出て行ってしまい
私だけでは治まらず、ヘルプを頼み落ち着きました。
全然力になれず無力感でしばらく落ち込みましたが
少しづつ信頼関係を築く段階だ、と自らを慰めています。

私の分析では、全校集会で力を使い果たしてしまったので
我慢ができなかったのが一点、見通しのつかない予定変更を
急に言われたことが一点、周囲の対応が二転三転して
自分の気持ちが振り回されたことが一点。

スモールステップという言葉にあるように、今日は
全校集会に参加できたことをもっと大々的に評価してくれる
先生がいるとだいぶ本人達にも励みになるのになぁ・・・

2008年12月18日木曜日

初出勤

12月1日からの予定が延び延びになり、2週間以上遅れて
ようやく支援員としての活動が始まり、緊張の時間を過ごしました。

色々とありましたが、心配していた当の本人は恥ずかしがりながらも
割と落ち着いて登校してきました。
私は彼女が荒れていた状態を知らないので何とも言いようがないの
ですが、とてもいい子でした。
ちょうどその当日が他のみんなが不在だったせいもあり、全ての
活動がマンツーマンかそれ以上の人数の大人が付くことなっていた点も
良かったのかもしれません。

その中で思ったことが二つ。
・親学級との関係について
・授業内容について

その子も夏頃までは参加もしていたようですが、現在親学級にほとんど
行けないらしく5教科以外の科目時の過ごし方に問題があったようです。
最初に親学級の担任の先生にご挨拶をさせていただきましたが、
何とか彼女も一緒に参加させたいという意思は感じられず
(まぁ3年生なので受験生で大変な時期なんでしょうが)
暖かく彼女を受け入れてくれる雰囲気作りは期待薄な印象でした。

そういう状況の中で残りあと2か月程度親学級に無理に参加させる
意義はあるのだろうか?ということを感じました。
とりあえず目の前の「毎日学校に来て勉強に取り組む」ことを目標に
してもいいんじゃないかと思いました。
ただ、もう卒業なのでその時に親学級と疎遠なままというのも
寂しいかもしれない・・・

あと一つは、勉強の内容。
漢字はもうやらないと仕方ないのかもしれないけれど、
数学なんかは計算問題なんかは「九九の表」などを使ってやってみたら
どうだろうと思うんですが、どうなんでしょうか。
単純計算をコツコツやることももちろん大切なんだと思いますが、
たぶん小学校から延々と基本的な計算問題をやり続けているであろう
ことを考えると、中学生の段階で九九がきちんと全部できない場合、
九九の表を見ながら解いたり、あるいは計算自体は計算機使用OKなど
にしたらダメなのかな、と。

図形の問題とかクイズ的な問題とか、計算でない数学とか
ちょっと面白がって出来るものじゃダメなのかな、と。
一般の常識に合わせた学習でなくてもいいような感じがしました。
できないからといって小学校3年生の問題、2年生の問題とレベルを
下げるのではなく中学生の問題をヒント付きで解くとか、
中学生なりのプライドを持たせつつ学習させることはできないんでしょうか。
(先生がレベルの低い授業をしているわけではありませんが
当人たちも色んな面で劣等感をものすごく持っているように思えました)

全然生徒たちにも慣れていないうちに今年の学校も終わってしまいます。
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2008年12月17日水曜日

特別支援教育の勉強

特別支援教育に関わっている方々はどうやって勉強しているんだろう。
現場で子供たちに向かいながら実践から学ぶことが一番なんだろう。
私のように興味はあっても、支援の具体的方法を知らない人にとって
身につけられる知識はないものかと探してみて、行き当たったのが↓。


「日本ブログ村」の中の「教育ブログ」の「特別支援教育」

特別支援教育関連のブログの集まりで大変参考になります。
教員、コーディネーター、支援員、保護者など様々な立場の人からの
発言が読めて興味深く、早速私も参加しています。

TOSSランド
教員向けのサイトですが、場面に応じて色々なアイデアが蓄積されていて
面白いです。特に子どもに何か言われた時の切り返し方などはユーモアが
あって、教育現場でなくても家の中でも使ってみようと思いました。

発達障害教育情報センター
今一番参考にしているサイト。
「読むのが苦手な子」「書くのが苦手な子」など具体的な困難に合わせた対応策が
動画で説明されていて助かります。
もっともっと事例を増やしていただきたいです。

鳥取大学の井上雅彦先生の井上研究室
先日もWeb講座を受講しました。
次回も募集があれば参加したいと思っています。

NPO法人 えじそんくらぶ
当事者の立場によるサイトなので、即使える技術が学べそうです。
特に講座や研修会などの動きが活発なので是非機会があれば参加したいです。
特にソーシャルスキルトレーニングあたりは興味深々です。

強度行動障害ホームページの中の研究一覧
私の担当する生徒は「行動障害」という名前をもらっているようなので
参考にさせていただいてます。

本も色々出ているようですが、そもそも障害自体個人差が激しく
その場で効果があっても一般化できるかどうかについては、
全体を網羅していないのではないかという意味で
信憑性が低い感じがしています。

仮に一般論を習得したところで、目の前の子どもに向かう時に
役立つのかもまだ掴めていないので、実践が始まってから
必要に応じて探した方がいいのかも。

また、私が見た印象では関西の方が特別支援教育に対する取組みは
進んでいるようで関西方面での集まりは結構見かけるのですが、
関東でも沢山開催して欲しいものです。
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2008年12月9日火曜日

資料入手

特別支援教育について勉強しようとネットで色々な人たちの
書いていることを読んでいる。
その中で、見た資料を取り寄せた。

①小児科臨床61巻12号 特集「最近注目されている発達障害」
日本小児医事出版社 4620円(383P) 2008.12

②「ビジュアル版 LD、ADHD、高機能自閉症等の発達障害向けの
教材・教具の実証研究報告書」
全国LD親の会 1000円(106P)2008.6

③「総合版 LD等発達障害のある高校生の実態調査報告書」
全国LD親の会 1200円(143P)2008.6

①は鳥取大学の井上雅彦先生のWeb講座を受講していた関係で
ブログも拝見していたら、ちょうど紹介されていたので購入。
高かった(痛い)けれど、なかなかない専門書なので頑張りました。

②③もネットサーフィン中に見つけたもの。
私自身の子どもも発達障害の傾向があるので、高校生に
なった時にどういう問題が出てくるのか当事者の声を聞きたかったのと
具体的な教材など支援員として役立つものを参考にしたかったから。

こういう情報がどんどんまとまってデータベース化したら
いいのにと思う。
各地で特別支援教育に熱心に取り組んでいる人たちも多い
だろうけれど、それぞれがばらばらに頑張っていて、
なかなか集約されない。
この全国LD親の会にしても、全国の発達障害のほんの一部に過ぎない
だろうし、このアンケートに答えている人はさらにその中の一握り
だろうと思う。

①は一部読んだだけなので一概には言えないが、
全体的に親子への支援が中心。
内容はとても興味深くじっくり読みたい1冊。

内容とは別な部分で私が引っ掛かった点がひとつ。
親が子どもを病院に連れてきていることが前提なのだ。
発達障害に関しては家庭の中で親が変わることが大切だし、
親への支援が最も近道であることに間違いはない。
よく考えてみたら、この本は小児臨床という医者向けの専門書
なのだから、当たり前と言えば当たり前だ。

言い換えると、どんなに問題がある子でも病院に連れてこられない
限り(お金を支払わない限り)手厚い支援は受けられない、ということ。
早期発見が大切というけれど、現状では早期発見できるか
できないかは経済力と知識に左右されているように感じる。

そして、病院には現れなくても、学校にはそういう子もいるのだ。

今私が欲しいものは、学校で誰もができる支援や技術。
苦手な分野への取り組ませ方などこういう時にはどうしたらいいか、
という具体的な方策など。
もちろん子どもは千差万別で決まり切ったマニュアルで
解決するわけもないが、アスペルガーやADHAなどひと括りで
診断名がつくのなら、それに対応する対策も大雑把に概要くらいは
あってもよいのではないかと思う。

親が変わる、親ががんばる、という「やる気」ではなく
目の前の具体的な対応策を学びたい。
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2008年12月8日月曜日

できることとできないこと

本来ならもう勤務が始まっている時期だけれど、
延期延期でスタートは来週からになりそう。

考えれば考えるほど、想像は悪い方向に行ってしまう。
可哀そうと思っていては、相手のためにならないし、
その状況で生きている相手に失礼だ。

そもそも私自身のことでも、子どもの病気に対して
一番苦痛だったのは「可哀そう」と思われることだった。
私は可哀そうじゃないし、子どもも可哀そうな子どもじゃない。
憐みの視線と言葉には耐えられなかった。

この痛みを抱えながらも、精一杯の心と技術で関わることで
少しでも子どもたちの力になれたらいいなと思う。

それにはまず、私にできることとできないことの区別を
きっちりつけること。

私にはあの子たちの状況を変えることはできない。

あの子たちの不遇の環境を知った上で、
・あなた達の周りにはあなた達を気にかけ見守っている大人がいる、
 という二次環境をを作ること。
・困っていることへの具体的な手助けをしたり、後押しをしたり、
 褒めたりすることで、生きる力を伸ばすこと。
この2点をまず目標にしよう。
そのための知識と技術を身につけたいと思う。
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2008年12月4日木曜日

対象生徒の概要を聞いた

私が担当となる生徒の概要を聞いた。
その話を聞く限りでは、素人の私が一人ついたところで
どうなるものでもないのではないかという印象。
しばらくそのクラスを見学させてもらったけれど、
私の担当の生徒は不在なのに、他の生徒が暴れ出し
手がつけられなくなった。
少なくとももう一人専属の支援員が必要なんじゃないかと、、、
っていうか何人人がいてもどうしようもない、どこから
手をつけたらいいものやら途方に暮れてしまうという感じ。

人がつけば、学校の一場面で少しは落ち着くかもしれない
けれど、根本的なところがあまりにも不安定で心もとない。
そりゃ投げやりにもなるよな、と思ってしまう。
どうしたらいいんだろう?大丈夫だろうか?

本当に私は無力だ。
大変な状況にあるのは一目瞭然。
高校では「教育困難校」というくくりがあるけれど、
中学校では問題にもされていない。
生活保護や片親家庭が、学校全体の中でも一般の地域以上の割り合いを
占めており、学力も断トツに低い。
この子たちは中学校を出たら行くところがあるんだろうか。
運よく高校に行けたとしてもその後は?
特別支援が必要な子が18歳になったからと言って突然自立して
お給料をもらって一人暮らし、なんてできるはずもない。

こんな世界が身近にあったということ自体が衝撃だった。
あまりに私の周りやテレビの中とはかけ離れている。
私ができることなんてあるんだろうか。。。

私ができることといったら、周りで心を痛めることくらい。
本当に胸が痛んだ。
あの子たちには幸せになってほしい。
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2008年11月14日金曜日

たまたま見つけた隣町の仕事

ハローワークでかれこれ1年は職探しをしていました。
正社員を希望していたこともあり、なかなか決まらず
「残念ながら」の連続に落ち込んで就職活動が
止まってしまうこともしばしば。

そこで今度は正社員にこだわらず、隣町まで調べるように
なってしばらくしたある日、見つけました。
「特別支援教育支援員」の募集。

その後教育委員会で面接。
昔自閉症児をみていた経験があることと、一応教員免許状を
持っていたことがプラスになったようです。

どこが良くて採用してもらったのか不思議ですが
一生懸命やろうと思います。
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2008年10月20日月曜日

ATPランキング自己最高64位

ストックホルムオープンの準決勝進出の100ポイントが
加算されて自己最高の64位。
IMGのチーム錦織の45プロジェクトがもう目前です。
(日本人最高ランキング、松岡修造の45位を超える
というプロジェクト)

何しろ海外が拠点なのでテレビで見られる機会も
少ないし、唯一の試合がないと寂しい限りです。
どこからか錦織の全試合DVDとか発売してくれない
ものでしょうか・・・

錦織選手は人格者だし努力家だし、周りを惹きつける
愛されキャラですが、少し嫌われ度も入れた方が
いいんじゃないかと思います。
あまりに尊敬されたり褒められたりすると
気が抜けなくなりそうなので、このシーズンオフには
是非テニス以外でも楽しんで少し羽目をはずして
ティーンエイジャーらしく拗ねたりかっこつけたり
失敗したりして欲しいところです。

2008年10月18日土曜日

今年の試合は見合わせ

テニス仲間さんのブログに錦織のマネージャーと本人からの
メッセージが掲載されました。

http://newyork.blog.tennis365.net/archives/article/142648.html

ストックホルムの後フロリダに戻り、膝の治療にあてていたそうです。
MRI検査をし重大な怪我ではないことを確認したそうですが、
長期ツアーで毎週違ったサーフェイスでプレーする選手によくある
症状だそうです。
そして今年の試合にはもう出ないという結論を出したようです。

これを聞いて正直安心したファンも多いと思います。
本当はAIGで終わりでも良かったくらいではないかと思います。
本人のやりたいという意欲も大きかったでしょうし、
周りの期待も大きかったのでしょう。
本当に大変だったと傍目から見ていても感じました。

ウインブルドンの前のノッティンガムオープンの時に痛めた
腹筋もウインブルドンまでには完治しないんじゃないかと心配
しましたが、やっぱり駄目だったように一度痛みが出ると
1週間やそこらでは元通りにはならないように思います。
ましてやツアーも最後になって疲労もピークでしょうし。

とにかく良かったです。
また錦織の生き生きとしたプレーが見られるのを楽しみに
来年まで待つことにします。

2008年10月17日金曜日

20日からはスイス

20日からはスイスのバーゼル。

公式サイトは以下
http://www.davidoffswissindoors.ch/index.php

錦織はワイルドカードをもらって本線からの出場。
出場予定選手は以下の通り。

Acasuso Jose(ARG)
Andreev Igor(RUS)
Baghdatis Marcos(CYP)
Berdych Tomas(CZE)
Blake James(USA)
Bohli Stephane (WC)(SUI)
Bolelli Simone(ITA)
Calleri Agustin(ARG)
Del Potro Juan Martin(ARG)
Devilder Nicolas(FRA)
Federer Roger(SUI)
Fish Mardy(USA)
Gonzalez Fernando(CHI)
Granollers Marcel(ESP)
Haas Tommy(GER)
Kiefer Nicolas(GER)
Kohlschreiber Philipp(GER)
Lopez Feliciano(ESP)
Melzer Jurgen(AUS)
Montanes Albert(ESP)
Nalbandian David(ARG)
Nieminen Jarkko(FIN)
Nishikori Kei (WC)(JPN)
Schwank Eduardo(ARG)
Wawrinka Stanislas(SUI)

と、ちょっとすごい。
ドローが気になるところ。

恋は盲目というけれど、私は錦織のプレイに
ノックアウトされ魅了され応援するファンでは
ありますが、盲目的に見ることはできません。

プロがネット上のファンの発言に左右されるようなことは
まずないと思います。
今回、とにかく錦織に対するちょっとした苦言でも
書くべきではない、という意見が思った以上にあると
いうことが驚きでした。

ま、このブログは片手程度の数人が見るか見ないかの
過疎地なので蚊帳の外ですが・・・

あーあ、私もGAORA入りたいなぁ。

2008年10月14日火曜日

ストックホルムオープン敗退

クロアチアのMario Ancic(31位)との3回戦は直前にAncicの棄権で
錦織が準々決勝に勝ち上がりとなりました。
気管支炎と熱だったようです。
そして準々決勝は地元スウェーデンの若手ホープRobin Söderling。
結果は 1-6, 0-6のストレートで完敗でした。
この準々決勝はライブストリーミングで配信され日本でも
かなり綺麗な画質で見ることができました。

この試合の印象は最初からかなり押されておりミスも多く、
ラリーも先にネットにかけてしまう場面が多々ありました。
左右に振られても足があまり動いておらず膝も痛いんだろうと
予想されました。
途中タイムアウトも取らず、負けに向かって一直線でした。
唯一キープした1ゲームでは錦織らしいプレーが見られ、
ここから挽回か?とも思われましたが、次のゲームからは
また一方的に取られてしまいました。

この試合については、調子が悪い中棄権せずに戦い抜いたことを
称える意見と、不甲斐ない試合を続けることへの疑問の意見と
両方あり色々考えさせられました。
私も途中棄権には反対ですが今回の試合については疑問も残りました。

まずは不戦勝となった3回戦後のインタビューで
「自分も棄権しようかと思っていた」と言っていたこと。
私はこの時点で錦織のストックホルムは終わっていたのだと
思います。

US OPENのフェレール戦の次のデルポトロ戦、AIGのロペス戦の次の
ガスケ戦、そして今回のハーバティ戦の次(アンチッチ戦は
含まず)のソーダリン戦、この3試合に共通しているのは
前の試合で激闘を制して勝ち、次の試合で手も足も
出ない内容で完敗している点です。

この流れを見ていると、トーナメントを勝ち上がっても
最後までプレーできる体力気力がないのでは、と思ってしまいます。
相撲のように幕内総当たりのような試合であれば、今の
戦い方でもOKだと思いますが、勝ち上がっていくにつれて
ハードルが上がっていくトーナメントにおいて、途中で力尽きて
しまう現状を見ていると、試合数を減らした方がいいんじゃないかと
余計な心配をしてしまいます。

ただ試合の参戦数は同程度のランクに比べて格段に少なく、
他の選手に比べれば連戦に次ぐ連戦というわけでもなさそう
ですし、錦織が体力がないとは思いません。

体力がついたり、上位選手との対戦を数多く経験することで
解消していくことなのかもしれませんが、現状では調子が
良ければ素晴らしいゲーム、調子がわるければコロリと
負ける一か八かの博打的雰囲気があり、とても不安定です。

あまり同じパターンが続くと3試合までの錦織とか、負の
レッテルが貼られそうですから、「良い試合内容で負ける」
ことが結構大事なのではないかと思います。

2008年10月9日木曜日

ストックホルムオープン2回戦突破

ストックホルムオープンにて、錦織圭が
スロバキアのDominik Hrbatyに6-1、1-6、7-5で
競り勝ちました。
第1セットを見る限り、あまりにもあっさりとポイントを
取っていたので楽勝かもと思っていましたが、第2セットに
なるととたんにサーブも入らなくなり、人が変わったように
あれよあれよという間にこのセットを落としてしまいました。

この不調はもしかしたら数日前からの膝の痛みと風邪の
影響で棄権もあり得るかも・・・と覚悟をするくらい
スコアを見るだけでも調子が悪そうでした。
1セット目の超特急は体調不良のため、早く終わらせるため
だったのかもしれない、とも思いました。

第3セットに入っても、相手は軽くキープ、錦織は
ギリギリでキープという感じで決して先が見えてきたわけ
ではありませんでした。
が、が、が、辛くも5-5にした後第11ゲームの
30-0からなんと連続4ポイントでブレイク。

ここぞ、という時にとてつもない集中力を発揮するあたりが
ファン泣かせというか、もうちょっと前から頑張って欲しい。
心臓によくありません。

錦織って本当は大ピンチとか大逆転とか崖っぷちの
追い詰められた状態が結構好きなんじゃないかと思ったり・・・
厳しい状況になればなるほど燃えるタイプというか。

明日の3回戦は順当にいけばクロアチアのMario Ancic(31位)。
また錦織を応援する楽しみができてうれしい限りです。

余談ですが、ネットで試合中の写真を見た感想。
観戦席のベンチが木製!さすがスウェーデン。
オシャレだわぁ。

2008年10月7日火曜日

ストックホルムオープン1回戦突破

10月4日から12日までスウェーデンのストックホルムで
開催されているストックホルムオープン。

公式サイトは以下。
http://www.ifstockholmopen.se/sv-se/

1回戦で錦織圭がスペインのMarcel Granollers(55位)に
フルセットの末勝ちました。

センターコート第二試合、第一試合が現地時間の午後3時スタート。
日本時間の午後10時くらいに第一試合が始まるので、
錦織の第二試合はおおよそ12時くらいから始まるであろうと
待っていましたが、そういう時に限って第一試合が長引くもの。
失礼ながら2-0で終わってくれと願っていましたが、
2セット目は白熱したタイブレークとなり、錦織の試合が
始まったのは1時過ぎ、終わったのが午前3時半。
今朝信じられないほど眠く、朦朧としたのは言うまでもありません。

折角ライブでスコア観戦したのだし、書き留めておきます。

第1セット2-2までは辛くもサービスをキープしたものの
その後はブレイクされ続け2-6で第1セットを落とす。
相手のファーストサーブの確率が非常に悪いにもかかわらず
1ポイントも取れないゲームもあり、うーーん、やっぱ体調が
まだ戻っていないのかとも感じられました。
下手したらこのまま調子がでないまま終わるという可能性も
あるかも・・・と少し引き気味に。

第2セット4-4まではお互いサービスキープながら
ブレイクチャンスもあり、第1セットとは全く違い、
ポイントも先行しかなり押している印象。
ここぞというチャンスを逃さないのがさすが錦織、
ここから一気に加速度をつけて行きます。
こういう場面で錦織は魅せるプレーを意識的に使うので、
もしかするとエアKも出てたりするかも、と妄想します。
第9ゲームをブレイクすると第10ゲームはラブゲームキープ。
最終セットに向けて勝ちの流れをがっつり掴んだまま
第2セットを終わるあたりはお見事としか言いようがありません。
こうなるともう負ける気がしません。

第3セット、相手のサービスの最初のポイントをもぎ取ると
あとは坂道を転げ落ちるかのごとく、勢いに乗って3-0。
その後ブレイクバックされるものの終わってみれば6-2。
錦織劇場お決まりの大逆転です。
見てないけれど、第2セット後半から第3セットの会場の
大歓声と拍手が目に見えるようで、またまた錦織の人気が
アップしたに違いありません。

一夜明けた今日はATPのサイトのトップにも写真入りで
記事が載り、眠いながらもご満悦な一日の始まりとなりました。

2回戦は水曜日で、相手は過去最高ランキング12位ながら
怪我などでツアーから離脱していたスロバキアのベテラン
Dominik Hrbaty(396位)。
ランキングは錦織よりもかなり下ながら、1回戦では
スペインのPablo Andujar(96位)を 6-2, 6-1と
あっさり下しており、調子も良さそうです。

個人的には2回戦を突破してクロアチアのMario Ancic(31位)
との一戦が見たいですが・・・膝にテーピングもしていたり
風邪を引いたりしているようなので過剰に期待せず
生暖かく見守りたいと思います。

2008年10月4日土曜日

ジャパンオープンの問題点

2004年から開催されているテニスのAIGジャパンオープン。
ATPツアーの中でもインターナショナルゴールド
という結構上位ランクの国際大会らしい。
今回初めてJTAオンラインに登録して、日曜日の
前夜祭の様子からネット観戦した。

その中で見聞きした情報によると、
お葬式のように静まり返った観客席、国際的にも有名な
悪評価のラインジャッジ、手入れが悪く危ないコート、
自国開催ながらライブはもちろん録画放送もごく一部、
選手が試合に集中できずクレームをつけるほど
観客の悪いマナー(無秩序な移動やフラッシュ)、
などなど文句たらたらなのであった。
それも今年に限った話ではないようだ。

なぜそんなに悪名高い国になってしまったんだろう?
そもそも日本人は一生懸命で相手を気使うおもてなしの
国のはずだし、そんなに酷い状況を放置しておくわけは
ないと思う。

まずAIGオープンのサイトを見てみると主催は日本テニス協会。
日本テニス協会のサイトに行ってみると会長はかの盛田氏。
錦織をIMGアカデミーに送り出した盛田ファンドを創設して
今の彼を全面的にバックアップした人物。
と、ここまでは良かったけれど、組織や事業計画などを
見ていくと、なんとなく見えてくることがあった。

・未来の選手育成には力を入れている。
・国内大会が多くその運営で手いっぱい。
・ジュニア、学生、シニアと競技人口は結構多そう。
・国際審判が足りない。
・国際大会での問題点の認識がない。
・海外との接点がない。

つまり全体的に思考も行動も内向きな体制。
考えてみれば、世界的に有名なプレイヤーがごく少ない
国が世界一流の大会なんて催せるはずもない。
世界最速スピードのサーブなんてジャッジできるはずもない。
・・・けれど、けれどそれを自覚しているのか・・・
一番疑問だったのは、中のどこをみても国際大会を開催する
能力を緊急に上げなければという危機感が感じられないこと。

合わせて観戦するファンの側の問題もありそうだ。
ラインズマンについては国際資格を持った人の数自体が
少なそうだけれど、ジャッジが酷い酷いと言っている人たちが
見かねて自分でその役割りを買って出た、という話は聞かない。

日本人の特性なのかもしれない。
文句を言いながら黙って見ているだけで自分から動こうとせず
人ごとのように自分の国を蔑む。
現状は長年のファンによって作り上げられた敷居の高い
お葬式のような雰囲気と協会の怠惰と新たに参入してきた自己中の
ファンによって成り立っている。

ヨーロッパのようにツアーが気軽に見られたり、テレビ観戦も
容易だったり、という地の利もなく孤立した島国ではどうしても
「自分がするテニス」以上に発展するのは難しいのかもしれない。

今の錦織選手の大活躍と、松岡修造氏の熱い普及活動で
興味を持つ人が増えて、層が厚くなってマナーも知れ渡って
誰もが気軽に楽しめるテニスに変わっていくといいなぁ。
(結局人任せ)

2008年10月2日木曜日

ジャパンオープン3回戦敗退

脱力しています。
終わってしまいました。2-0のストレート負け。
トーナメントを勝ち続けることなんて不可能なのは
わかっていますが、力が抜けました。

錦織のいいところを全然出せないまま終わりました。
ファンとしては勝ち負けはいいとしても消化不良な
試合でもありました。
昨日までの疲れも残っていて身体が思うように動かない
部分もあったかもしれないし。
誰とやっても対等な試合ができる錦織ですが、
今日だけは最初から最後まで勝てそうにない試合でした。
むしろその前のフェレール対鈴木の試合の方が
勝てそうでした(1セット目取ったし)。
試合後のインタビューによると、相手のガスケを
尊敬しすぎていた、とのこと。
あるある、そういうの。
そんな時もあります。

2008年10月1日水曜日

ジャパンオープン1回戦突破

楽しみにしていた錦織の帰国、ジャパンオープンなのに
中山国土交通大臣問題とかアメリカの金融安定化法案などで
台無しです。

昨日のロバート・ケンドリックとの1回戦突破もほとんどの
ニュース番組でもチラッと取り上げただけ。
日本での世界ツアー大会なのにテレビでのライブ放送もない。
(有料放送の番組も一部あるけど)
71年ぶりのグランドスラム4回戦進出選手が出るっていうのに
錦織の1回戦2回戦の放送もないって寂しすぎる。
ネット観戦なので勝ったニュースくらいはテレビの大きい
きれいな画面で見たいのにその願いも潰えました。

おまけに今日は清原の引退試合とか・・・
絶望的です。

テニスはトーナメント方式なので、1回負けてしまうともう
次の試合はない。世界ランキング100位以内の選手ともなれば
実力派世界クラス。いくら錦織が天才と言えどもそうそう
連続で勝ち続けられるものではなく、1試合1試合が勝負。

インターネットのスポーツニュースサイトでも「テニス」の
項目はないからなぁ、厳しいなぁ。

2008年9月24日水曜日

錦織圭帰国(来日?)

錦織圭という凄いテニスプレイヤーがいます。

私は細かい技術的なことはわかりませんが
彼の攻撃的なテニス、あのテニスの世界観にやられました。
素人がぱっと見ただけでも面白さがすぐにわかります。

13歳で単身アメリカに渡った勇気と努力と才能にも
惹かれ、今年の春ごろから出場する大会のスコアを
追ったり、ネットテレビで観戦したり一喜一憂しています。

9月28日から開催されるAIGオープンのために
今日帰国したようです。

公式サイトは以下。
http://aigopen.jp/08/index.shtml

いや今やフロリダに家を買って拠点としているそうなので
実質的には帰国ではなく来日かもしれません。
ネットのニュースによると「調子がいい」そうです。
嬉しそうな笑顔の写真で、見ているこちらまで嬉しくなる
表情でした。

先日のUS OPENでは3回戦を突破し世界を驚かせました。
今回の大会のドローは28日発表です。
本当に将来有望な選手なので、1試合ごとの勝敗には
こだわらずに長い目で見るつもりですが、やはり
試合になると勝って欲しくて手に汗を握ります。

今のところ、NHKで10月3日4日に録画放送はなんとか
やってくれるようですが、準決勝あたりまで
勝ち進まないとテレビで見れないじゃないですか。
うちのテレビはブラウン管、2011年7月の
地上波放送の最後を見届けるのを楽しみにしています。
画面がザーっと砂嵐に変わる瞬間、これこそ世紀の一瞬。
それまでは勝手にデジタルに移行されては困ります。
なんとかライブで放送してくれませんかね?
無理ですか、わかりました。

まあ見てみなさいって。
凄いんだからあのテニスは。