2008年10月4日土曜日

ジャパンオープンの問題点

2004年から開催されているテニスのAIGジャパンオープン。
ATPツアーの中でもインターナショナルゴールド
という結構上位ランクの国際大会らしい。
今回初めてJTAオンラインに登録して、日曜日の
前夜祭の様子からネット観戦した。

その中で見聞きした情報によると、
お葬式のように静まり返った観客席、国際的にも有名な
悪評価のラインジャッジ、手入れが悪く危ないコート、
自国開催ながらライブはもちろん録画放送もごく一部、
選手が試合に集中できずクレームをつけるほど
観客の悪いマナー(無秩序な移動やフラッシュ)、
などなど文句たらたらなのであった。
それも今年に限った話ではないようだ。

なぜそんなに悪名高い国になってしまったんだろう?
そもそも日本人は一生懸命で相手を気使うおもてなしの
国のはずだし、そんなに酷い状況を放置しておくわけは
ないと思う。

まずAIGオープンのサイトを見てみると主催は日本テニス協会。
日本テニス協会のサイトに行ってみると会長はかの盛田氏。
錦織をIMGアカデミーに送り出した盛田ファンドを創設して
今の彼を全面的にバックアップした人物。
と、ここまでは良かったけれど、組織や事業計画などを
見ていくと、なんとなく見えてくることがあった。

・未来の選手育成には力を入れている。
・国内大会が多くその運営で手いっぱい。
・ジュニア、学生、シニアと競技人口は結構多そう。
・国際審判が足りない。
・国際大会での問題点の認識がない。
・海外との接点がない。

つまり全体的に思考も行動も内向きな体制。
考えてみれば、世界的に有名なプレイヤーがごく少ない
国が世界一流の大会なんて催せるはずもない。
世界最速スピードのサーブなんてジャッジできるはずもない。
・・・けれど、けれどそれを自覚しているのか・・・
一番疑問だったのは、中のどこをみても国際大会を開催する
能力を緊急に上げなければという危機感が感じられないこと。

合わせて観戦するファンの側の問題もありそうだ。
ラインズマンについては国際資格を持った人の数自体が
少なそうだけれど、ジャッジが酷い酷いと言っている人たちが
見かねて自分でその役割りを買って出た、という話は聞かない。

日本人の特性なのかもしれない。
文句を言いながら黙って見ているだけで自分から動こうとせず
人ごとのように自分の国を蔑む。
現状は長年のファンによって作り上げられた敷居の高い
お葬式のような雰囲気と協会の怠惰と新たに参入してきた自己中の
ファンによって成り立っている。

ヨーロッパのようにツアーが気軽に見られたり、テレビ観戦も
容易だったり、という地の利もなく孤立した島国ではどうしても
「自分がするテニス」以上に発展するのは難しいのかもしれない。

今の錦織選手の大活躍と、松岡修造氏の熱い普及活動で
興味を持つ人が増えて、層が厚くなってマナーも知れ渡って
誰もが気軽に楽しめるテニスに変わっていくといいなぁ。
(結局人任せ)

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