2009年6月18日木曜日

生徒に合わせること1

私の入っている特別支援学級の担当の先生は
とても力のある方です。
学校内でも地域の中でも名前の通った先生で、
過去の普通学級での取り組みも生徒達を上から
引っ張り上げ、持っている力を最大限に出させる
ことができ、生徒達からも一目置かれている人物です。

こういう先生が特別支援の担当になることは
大変意義のあることだと思います。
まず、校内でやりたいことの意見が通ること、そして
生徒の後ろ盾として交流学級担任の先生からも
配慮が受けやすいこと、そういったことから
生徒達自身の自信・安心につながること。
故に、非常にアクティで活動の幅が広く、
様々な経験が積め、生き生きと学校生活が送れています。

一方でひとつだけひっかかっていることがあります。
それは、普通の生徒と同じ環境で自立して食らいついて
いくことを目指していることです。

一般の中学生の中に入っても、わからないことは
自分から聞き、できなくても積極的に参加していくような
「生きる力」をつけさせたい、とおっしゃいます。
通常の中学校に在籍するからには、それが前提だと
いう考えです。

確かにそういう一面は実際に必要でもありますが、
特別支援学級の生徒達が一般の生徒達に合わせるのは
無理があると私は思います。
そもそもそれができないから支援学級に入ったわけです。

支援学級の生徒達は他の人よりも手持ちのカードが
少ない状態でゲームに参加しているようなものだと思います。
学力、体力、家の経済力、容姿、愛嬌、人間関係力、
空気読み力、などなど・・・
その中でも強力なカードである学力、体力、人間関係力、
空気読み力などが弱い支援学級の生徒は、同じ土俵では
不利ですし、それは本人たちが一番よ~くわかっています。

その「持たなさ加減」が、力のある先生には
わからないのかもしれないと感じます。
言いたい事はわからなくもないのですが、
カードを持たずに参戦することの無力感ややりきれなさが
「できる先生」には理解できないのかもしれないなぁと
思ったりします。

にほんブログ村 教育ブログ 特別支援教育へ
にほんブログ村

2 件のコメント:

Mizuho さんのコメント...

こんばんは。Mizuhoです。
特別支援は「その子らしさを伸ばす教育」だから、普通の生徒と同じ環境で自立することとを目指すのとは違うんじゃないかな~と私は思います。能力的に限界のある子だっていますしね。

生徒さんがその担当の先生と上手くいっていいれば、それはそれでいいとは思うのですが(いかがでしょうか?)
どうも納得が行きませんね・・・。

もじもじ さんのコメント...

こんばんはMizuhoさん。

>その子らしさを伸ばす教育

全く同感です。

担任の先生は、普通中学校に在籍する以上、普通の生徒と同じ環境の中で自立することが必要条件と考えていて、能力的に無理なのであれば支援学校へ行った方が良い、という考えです(私自身どちらがいいのか判断しかねるところです)。

担任の先生との関係はそれ程悪くはありませんが、私が見る限り無理させすぎかなと思います。今日もその生徒は学校へ来ませんでした。

先生の言うことは絶対で力関係が歴然としているし、生徒が可哀そうだなと思いますが、そこのところは言えません。何しろ先生は生徒のためを思って愛情一杯の方なので・・・
難しいです。