中学校に入って以来(小学校時代から)学校で
給食を食べなかった生徒。
支援学級に在籍している、いつも明るく楽しい
性格の人気者です。
その生徒は支援対象ではないのですが、我々から
申し出て一緒に給食の時間を過ごしています。
その生徒は食べ物の話をするのもタブーで
「どんな食べ物が好き?」「今朝は何食べた?」
等の質問にも表情を固くしたまま硬直し
一切答えませんでした。
支援員と給食の時間を過ごすようになり、
牛乳を飲む事はできるようになりました。
次のステップとして食べ物を目標にしていますが
最近食べ物も一口だけですが食べさせることに
成功しました。
ポイントはふたつ。
その生徒の嫌がる部分に触れないようにすることと
叱らないこと。
その生徒は「給食を食べない生徒」である自分を
守りたいと思っているように感じます。
ですのでその部分を尊重し、我々も食べていない
という前提で接しています。
加えて「給食時間の事は秘密で誰にも言わないよ」と
毎回確認するように伝えています。
まず最初は「我々は怒らない」ということを繰り返し
伝えました。
食事中に言うことはタブーとされているような
言葉を次々と言っては我々を試していましたが
「ぜ~んぜん平気、怒らないよ~」と笑顔で返し
こちらも負けじとタブー言葉を使って、怒らない人である
という安心感を積み上げました。
そして最近は食べ物に対する拒絶的な態度が減った
ようにも感じますし、今日は私の前で指に付いたソースを
なめるという嬉しい場面に出会いました。
ふっふっふ・・・
ふわっふわっふわっ・・・
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2 件のコメント:
もじらさん、こんにちは。
自分を守る…今の本人にとっては最終的な手段(あー言えば、こう怒り返されるから)なのでしょうか。。
「言葉って発している人と受け取る側で温度差があると上滑りだけしてますます距離感が生じる怖いもの」…と感じます。
言葉じゃない確かなモノがあると、自己肯定にちょっと繋がったりするのかもしれませんね。
思春期、いや大人になっても確かなモノを渇望する時がありますよね。
弱いところに触れない、怒らない、ユーモア…支援側の言葉じゃない確固たる態度…極めつけの「ヒミツだよ」は閉じているココロのドアをちょこっと開けたくなる安心感が起こりそうですね。
こちらには、「笑わせてナンボじゃ。しんどい訓練もやれてしまう時があるから。」とおっしゃる先生がいます。
緩急つけて見守る度合いが難しそうですが、ユーモアって大事ですよね。
うっふっふ…
スキップさん、こんにちは。
その生徒が食べなくなった理由と今も食べない理由はわかりませんが、確かに本人にとっては自分を守る最終手段なんでしょうね。そのブレーキをかけているものが一体何なのか脳みそを振り絞って考えていますが、なかなか・・・
発している側と受け取る側の温度差って、私も支援員を始めてから顕著に気がつくようになりました。ホント怖いです。
あとユーモア!これ実は特別支援教育には最重要項目かも、と思っています。「笑わせてナンボ」の先生尊敬します。なんて言うか、リスクを負わないし、誰も傷つかないし、自然にやる気が出るし、いいことづくめですよね。
って私は下手なんですが・・・
そんなヘタレなボケでも笑ってくれる生徒がいて、その道の腕も磨きたいと思っている今日この頃です。
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