2009年5月23日土曜日

対応に苦慮

「立場」というものの区別がよくつかない生徒への
対応に苦慮しています。
前の学校でも似たような問題を感じた生徒がいました。
その生徒は反抗挑戦性障害の診断名を受けていましたが、
今回の生徒はそういった障害名がついているわけでは
ないと思われます(確認したわけではありませんが)。

例えば、生徒が忘れ物をした時に先生が生徒に
「昨日のうちに準備しておけばよかったね」などと、
どうすれば良かったか話すことがありますが、
それを先生に向って悪気なく言ってしまいます。
授業中に足りなくなったプリントを取りに行った先生に
「先に準備しておけばよかったね~」と諭すように(!)
言う、という具合です。

↑は以前の生徒ですが、今度の生徒はもともと敬語を
あまり使わず、休み時間などに話しているとだんだん
タメ語になります。
最初は言葉遣いだけのことだろうとあまり気にしていません
でしたが、我々のしていることにも「こうすれば」
「ああすれば」など指示したがることが多くなり、
先日は休み時間に、自分がやりたくてやっていた作業を
休み時間が終わる時に、片付けを「じゃあ後はやっておいて」
と悪気なく言われ、問題に気付くようになりました。

自分でやっていることは自分で後始末をしなければならない
ということ、先生に後始末を頼んではいけないということ、
が全く理解できていないようでした。

そしてよ~く観察していると、先生が生徒に何かを
教える時には、先生の立場に立って一緒にその子に
「そういう時は○○するんだよー」などと言っているし
授業中も周りの生徒に対して、まるで先生がかける声かけの
ようなことを言っています。
先生が話したことに反応して「っていうか~○○だよね」
と言い換えるパターンもよくあります。

逆に生徒同士では最近辛辣な態度が多く「A子はバカだから」
「いつまでそこにいるんだB夫!」のように攻撃的な
言葉が聞かれます。

つまり自分は先生と同列であるという認識のようです。
教師と生徒の立場の違いをわからせるというのは
どういうことなんだろうと考えています。

先生は教える立場、あなた達は教わる立場、ということを
言葉で伝えるだけでは上滑りしてしまいそうだし、
厳しい態度で接して、指示したり叱る人が増えるだけの
ような対応も生徒を追い詰めるだけになりかねないし・・・

現在その生徒は親学級で全く相手にされておらず
数に入れられていないこともあるのかもしれません。
家庭科の調理実習の日程もその生徒は把握しておらず
当日我々も慌てて担当の先生に確認に行きましたが、
持ってくる物の割り当てもない状態でした。

まずはその生徒に対しては敬語を使って話すように
しようかなと考えていますが、根が深いような気がして
います。そのままにしておいても改善していくとは
思えません。

先生との縦の関係は先生側の配慮でその子の望むような会話が
成立しますが、生徒同士の横の関係ではその子が望むような
扱いを受けられず横の関係を否定してしまっているのかな
という気もします。

支援員との距離を少し置いた方がいいかもしれません。

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2 件のコメント:

Mizuho さんのコメント...

もじらさんこんにちは。

お困りのようですね。

立場の違いを理解するというのは
とても高度な思考が必要と思います。
普通の生徒さんだって、ちょっと分かってないんじゃないってこともありますよね(笑)生徒さんは育ってきた環境がそれぞれ違うし
昔ほど「先生」と「生徒」の関係が
絶対的なものではないんでしょうね。

さてため口とか、指示したがるというのは
何かしらつながりをそこで持ちたいから
言うのだと思います。
発言をまず認めてあげて、後からやんわり注意してみるというのはどうでしょうか?
「君の言うとおりだね。
だけど、先生とお話するときは
です・ます言葉を使いましょうね」
「いい意見だね。でも、先生が説明をするから○○さんも一緒に聞いていてくれるかな」
というふうに。

ただし、乱暴な言葉や後片付けをしないなどはその場で注意をしなければならないと思います。その際に「何がダメなのか」を本人に納得させないと意味がないのでしっかり話されてみては(普通クラスでは難しいですが)。

何にしろ、すこし根の深い問題ですね。
じっくり焦らずに行きましょう~

もじもじ さんのコメント...

Mizuhoさん、こんにちは。
そうなんです、ちょっと困ってます。
確かに4月頃から担任の先生によく
「敬語で話すように」と指摘されてはいましたが
最近やっとその意味がわかってきました。
言葉だけの問題じゃない気がします。
おかしなことはその都度注意していますが
全然伝わっていない様子なので次の手を
思案中です。

そうですね、焦らずゆっくり、ですね。