2009年5月13日水曜日

支援とは一体何か

支援要請が出ている、特別支援クラスの生徒に関しては
それなりの関わりができてきて、支援も私なりに
したいことが見えてきました。

問題は普通クラスに在籍していて、授業中は大人しく
部活中にひんぱんにトラブルを起こす生徒です。
この生徒についての支援というのは最初は様子見で全く
関わりを持たず、現在も授業中などはついていません。
トラブルが頻発した時点で、相談され部活につく体制に
変更し出勤時間を繰り下げて対応してきました。

こういう問題行動を起こす生徒への支援というのは一体
何だろうと最近とみに考えます。
前任校でも同様だったので尚更悩むところです。
支援員は生徒につくわけですが、その意向は担当の先生
の気持ち次第という面があります。
先生の意向に沿わないことを支援員が強引にやることは
ありません。

担当の先生はだいたい前年の問題を起こした当時の先生が
引き続き面倒を見ているケースが多く、怒り心頭です。

だいたいこういう生徒は発達障害を多かれ少なかれ
持っていると思われますが、中学生ともなると既に
二次障害が酷くてそちらの方の問題が巨大化していて
学校でもモンスター扱いになっています。

もともと私は生徒を怒鳴りつけたりする先生の指示が
受け入れ難くて苦痛ですが、問題を起こしている生徒に
上から正論で押さえつけたり権威で怒鳴りつけたりすることは
逆効果にしか思えません。
私が見た限りでは、先生が無理やり引きずったり掴んだり
するのがその子の暴言暴力に拍車をかけるし、
その行動を納めようとするなら、まず最初にその子が
暴れている気持ちをくみ取ってやらないと、気持ちの
収まる場所がありません。
だいたい事の発端は些細な思い違いや食い違いです。

前年から問題対応に苦慮してきた側からすると、この
「気持ちを理解する」という部分にカチンとくるようです。
「そうじゃないでしょう、悪い事は悪い、でしょう!」と
いうスタンスです。この暴れている生徒の気持ちを理解する
という行動が許せないようです。

怒り心頭な側から見ると、そんなわがままは許されない
ということになり、すっかり戦闘モードです。
担当の先生はあからさまに、その子を敵と位置付けています。

学校側としても、部活内のルールを守れないのであれば
部活を辞めるという確約を親に対して承諾させる方向の
ようです。そして担当は放置して問題を起こさせて
部活を辞めさせたいという考えのように見えます。
少なくとも何とか一緒に出来るようにというつもりは
感じられません。

唯一の生きがいである部活から締め出されようとしている
その子に出来る支援とは一体何なんだろうか・・・

根本的な人間不信を少しでも和らげるには支援員だけでは
とうてい無理な話で沢山の先生方の優しい思いやりが必要です。
現状、その子がもっと楽に生きられるように、と考えて
くれる人は見当たりません。

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2 件のコメント:

Mizuho さんのコメント...

もじらさん今晩は。
問題行動についての対応、難しいですね。
本当は、先生とスクールカウンセラー、
専門機関(医療機関)などで対応を協議してその上で対策を練らなければならないところだろうと思います。

誰が一番困ってるって、当事者の生徒さんですよね。その困り感を先生が理解できなければ先に話が進まないように思います。
押さえつけたり、怒鳴ったりでは表面上の行動を抑えられてもその行動の根源にあるものを手当てすることが出来ず結局同じことの繰り返しなんですよね・・・。
支援員も担当の先生のご意向ありきでなかなか動きづらく、対応が難しいところです。


ですが、もじらさんのような考えをお持ちの方がおいでだというのはとても大事なことだと思います。せめて一人だけでも、その子を理解しようとしてくれる人間が学校にいることは何にも代え難いことではないかと信じます。
少しずつコンタクトをおとりになり、
その子と話をするのも支援のひとつではないでしょうか。たわいのない話をするうちに
生徒さんの心に抱えているものが少しづつでも開放されていくかも知れません。

私の中学校にも、似たような子がいます。
大きな心で、見守ってやりたいと思います。
長々と失礼しました。
どうぞお疲れを出されませぬように。

もじら さんのコメント...

Mizuhoさんこんばんは。
憔悴しきったところへの温かい御言葉ありがとうございます。
大変勇気づけられました。

現状ではまだ学校にいる大人は一人としてその生徒と普通の話ができません。大人を信用しておらず、とにかく信頼関係を少しでも築かないことには始まらないという感じです。

医療機関や専門機関へは何とか繋ごうと先生方もやっきになっていますが、結局親が同意しない限りは無理なようで、そこら辺も悩みの種のようです。

そうですね、一番困っているのは当事者の生徒・・・私もそれを心にとめて頑張ろうと思います。